円形脱毛症
円形脱毛症とは?
円形や楕円形の脱毛斑が突然できる病気です。10円玉くらいの脱毛が多いですが、頭部全体に広がるものや、まつ毛やまゆ毛などにも及ぶ重症のものまでさまざまです。
ストレスが原因でしょうか?
円形脱毛症の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、髪の毛根に対する「免疫反応の異常による自己免疫疾患」であるという説が有力です。免疫反応の異常を引き起こすきっかけの一つとして精神的ストレスがあります。他に遺伝的要因、アトピー素因、ホルモンバランスの変化が円形脱毛症の発症に関連があると言われています。
どんな治療法があるの?
当院で主に行っているものとして次のような治療があります
●ステロイド局所注射
炎症や免疫反応を抑える効果のある副腎皮質ステロイドを、3~4週間隔で脱毛部に注射で注入する治療法です。高い発毛効果がありますが、注射時に痛みを伴うことと、副作用として注射部位が陥没する恐れがあることに注意が必要です。
●局所免疫療法
人工的にかぶれを起こす薬品のスクアラン酸ジブチルエステル(SADBE)を使って、かぶれを起こさせることにより、異常な免疫反応を抑える治療法です。広範囲に脱毛している患者さん、小児にも行えます。7割くらいの有効性がある印象ですが、かぶれやじんま疹、リンパ節が腫れるなどの副反応が出ることがあります。
●ステロイド外用
炎症や免疫反応を抑えるステロイドのぬり薬です。
●抗アレルギー薬内服
●冷却治療
液体窒素を脱毛部にあて、誤作動を起こした免疫細胞の働きを抑える治療です。